Tom-H@ck音楽制作セミナー 開催直前インタビュー 第1回/全3回

2017年9月19日

  • 音楽制作 : 音楽制作

『「音楽×映像(CG・アニメーション)」ヒットの法則~理論編@ゼロ/「STYX HELIX」(『Re:ゼロから始める異世界生活』ED曲)大解剖!』セミナーの開催にあわせて、開催直前インタビューを全3回でお届けします! 第1回は、音楽制作の道を志したきっかけ、影響を受けた作品、これまでの経験などについて聞きました。第2回は9月20日、第3回は9月21日公開予定!

-Tom-H@ckさんが、音楽(クリエイター、プロデューサー)の道を志したきっかけを教えてください

 

中学生の頃の失恋がきっかけでした。その時に聴いた音楽に、自分がとても救われた思いにさせられて、自分も誰かを救えるような仕事ができたらいいなと思ったのがはじまりです。もともと、父がオーディオマニアでギターを、祖父が尺八をやっていたこともあり、音楽は身近な存在でしたが、受け取る側としてではなく、自分も音楽を与える側になりたいという気持ちになったのはその時からです。

 

ただ、音楽を仕事にしようとして最初に考えたのは「ギター講師」でした。わりと堅実的な思考で、音楽で食べて行くのは簡単なことではないし、食べていけるようになれてもすぐに終わってしまうようでは仕方がないので、自分がなれそうで何歳になっても続けられそうに思えた職業が「ギター講師」でした。その目的で東京に出て来ました。昔から教えることは好きで、楽器店でアルバイトしていた時も、後輩に教えることやお客さんに楽器の説明をするのが得意なほうで、売上成績もよかったです。辞めるときにも楽器店からすごく引きとめられました…。

 

今でこそ、「攻めタイプ」とか言われて、イメージと違うみたいに思われるようですが、そんな感じでした。だから、今回のセミナー講師についても自分に向いていることかもしれないと思っています。

 

 

 – 影響を受けた作品(音楽、映画、アニメ、ゲームなど)を教えてください。

 

中学生ぐらいの頃、洋楽も併行して聴いていましたが、JPOPを聞いてその歌詞世界によく共感しました。とくにポルノグラフィティ(*)が大好きで、さっき話した失恋の時に励まされた曲もそうでした。ちょうどその年、夏から秋にかけてリリースされた「ミュージック・アワー」と「サウダージ」の歌詞世界とリアルタイムに同時進行する自分の恋愛と失恋の経験があり、自分の人生にリンクするように感情移入して聴くことができました。物語世界がある歌詞が好きで、当時から、今見てもそう思いますが、ハルイチさんの歌詞って凄い、天才だと思っています。

 

自分の山あり谷ありの毎日にピッタリはまる曲に出会う、誰しもそういう経験があると思うんです。励まされたり考えさせられたりして、思い出深い曲になる。そこにある物語が自分の物語のように感じられることで共感が深まる。原点にはそんな体験がありました。

 

ほかに、幼稚園の頃からジブリ映画などにもよく連れて行ってもらっていたので、そういうオーケストラサウンドなどが大好きでした。実はJPOPを聴くより前に小学生の頃からよく聴いていたのが、ゲーム音楽なんです。『バーチャファイター』『グランディア』『ナイツ』といったゲームのサントラCDを買ってきて、枕元に置いたCDコンポで鳴らしながら、眠ったりしていました。その頃は音楽家になろうと思っていたわけではなく、ただ好きだったのでよく聴いていました。

 

*… 『PORNOGRAFFITTI 15th Anniversary “ALL TIME SINGLES”』(ポルノグラフィティ)

「ミュージック・アワー」「サウダージ」を含むベストアルバム

 

 

 

 

– 今の仕事に役立った、若いころの経験や趣味などはありますか? 「やっておいたほうがいい」と言いたいことなどがあれば教えてください

 

やっぱり恋愛系の経験は、アーティストやミュージシャンにとって、何かを表現しようとする原動力になると思います。経験があったほうがいいと思いますね。

 

それと、自分は小さい頃にピアノを習っていなかったのが、却って良かったと思えることが意外でした。習っていたら、もっと整っていて落ち着いた音楽をつくっていたような気がします。クラシックの素養はもちろん別の素晴らしさがありますが…、自分が今取り組んでいるような音楽制作では、革新性や創造性に繋がる自由さが、自分にとってはとてもいい方向に働いていると思っています。

 

楽器に触れ始めたのは、8歳ぐらいでドラム、13歳ぐらいでアコギといった感じですが、決して音楽ばかりやってわけではなく、ソロバン、習字、サッカー、バスケ、空手、手品(!?)、ヨーヨー(プロ資格持っています)と…、(ピアノは敢えて拒否していましたが…)習い事をたくさんやっていました! そのほかにも、アクティブな父親に連れられて、釣り・キャンプ・山登りといったアウトドア関連も赤ちゃんの頃からたくさん経験があります。体験にはそれぞれにいろいろな感動があり、その感動の体験は、音楽制作の場面に今とても反映されていると思っています。

 

例えば、山登りで山頂に至ったときの体験には、大きな感動があり、それは心に刻まれています。100点を250点にしてしまえるようなアーティスティックな爆発力というのは、小さい頃からのそういう感動力によって構築されていくものだと、大人になってからよくそう思います。感覚や匂い、感動の深さを知っていれば、自分が表現できるものの、幅や深さが変わってくると思っています。

 

(開催直前インタビュー第1回おわり  / 第2回<9月20日公開予定>に続く)

 

 

【開催情報】

9⽉23⽇) 15:00~16:30 (会場:SME乃木坂ビル)

『「音楽×映像(CG・アニメーション)」ヒットの法則~理論編@ゼロ/「STYX HELIX」(『Re:ゼロから始める異世界生活』ED曲)大解剖!

MAKING OF “STYX HELIX” 

~ゼロから始めるTom-H@ck流 音楽制作 / 世界に望まれる日本の音楽はこれだ!~

「STYX HELIX」(『Re:ゼロから始める異世界生活』ED曲)大解剖!  「音楽×映像(CG・アニメーション)」ヒットの法則 ~理論編@ゼロ~


講師詳細

Tom-H@ck

音楽プロデューサー

2008年のデビュー作、社会現象にもなった大ヒットTVアニメ「けいおん!!」の楽曲を手がけ、その後、自身のアーティスト活動「OxT」「MYTH & ROID」の2つのユニットでアーティストデビュー。
以降、T.M.Revolution、でんぱ組.Inc、ももいろクローバーZ、清竜人25、SuG、ロッカジャポニカ、LiSA、マジカル・パンチライン、UROBOROSなどのアーティスト、アイドルのプロデュースや楽曲提供、映画、アニメなどの劇伴音楽なども担当。
これまで数々のヒットコンテンツをプロデュースしている。

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